抗ガン剤使用による副作用には

強い吐き気や嘔吐下痢や便秘

などといった症状がありますが

代表的な副作用で精神的ダメージも大きい

と言われているのが「脱毛」の症状です。

ドラマや映画などで

抗ガン剤治療を受けている人の手に

バサッバサッと抜けた髪の毛が付いていた。

という場面をみたことがある人も

いるのではないでしょうか。

（髪の毛だけではなく、まつ毛や眉毛も抜けます）

その影響のためか、抗ガン剤による脱毛は

一生髪の毛が生えないのでは

と思われることも少なくありません。

しかし、この脱毛の症状は一時的なもので

抗ガン剤の治療が終了すれば個人差は

ありますが徐々に回復していきます。

抗ガン剤を使用すると髪の毛が抜ける副作用がある

代表的な抗ガン剤の副作用のひとつに

脱毛の症状があげられます。

脱毛というと

髪の毛のイメージが強いのですが

頭部以外にも体毛や眉毛

陰毛などの脱毛もおこります。

症状の出方には個人差があり

抗ガン剤の種類や量

体の状態や治療法によって

影響を受けるのが特徴です。

ではなぜ抗ガン剤で

脱毛症状が出るのでしょうか。

髪の毛を含む体毛は

「成長→成長停止→脱毛」を１サイクルとし

これを何度も繰り返しています。

これを毛周期と呼んでいます。

体毛の付け根は毛母細胞と呼ばれ

分裂しながら成長していきます。

抗ガン剤の使用によって

脱毛が起こってしまう大きな理由としては

抗ガン剤が分裂を盛んに行っている

細胞に強く作用することが挙げられます。

頭部や体毛、眉毛など毛根部分は

特に細胞分裂が活発な

毛母細胞が集中しているため

抗ガン剤による影響を受けて

傷みやすいのです。

毛細胞が傷むと

細胞分裂が阻害されるため

毛球が退化して

毛が抜けてしまいます。

治療法には

色々な抗ガン剤が使われますが

中には脱毛の症状が出やすいものと

出にくいものがあるのです。

抗ガン剤治療を受ける前に

脱毛の症状が出にくい薬の使用が可能か

どうか医師に相談した方がいいですね。

抗ガン剤投与後に髪が抜ける 生えるのにかかる期間

髪の毛が抜ける時期は

抗ガン剤の投与がスタートして

約３週間程度で髪の毛が

抜けてくるといわれています。

髪の毛が抜ける前には

頭皮がチクチクしたり

ピリピリとした感覚もあるようです。

抗ガン剤の投与が終了したら

約１～２ヶ月ほどで髪の毛が生え始めますが

この時には前髪やトップではなく

後ろ髪から生え始めるというケースが

一般的なようです。

生え始めはチクチクと

痛みを感じることもあり

シャンプーがしづらいと

感じることもあるようです。

その後は通常通り髪が伸びていきます。

６ヶ月から１年ほどで

ショートカット程度の

長さにまで回復します。

髪の毛が伸びるスピードには

個人差が多少ありますが

毛が伸びる長さは

１ヶ月に約１ｃｍ程度と

考えるのが一般的な長さです。

髪の毛が再び生える過程で

髪質が変わってしまうというケースもあります。

以前はストレートヘアだった方が

パーマがかかったような

癖がついたり、白髪が増えたり

髪が伸びにくいなどの変化が出るようです。

※「私はガンで毛が抜けたわけではないのですが

毛が抜けてから独自の育毛で毛が生えました。

毛が生えたらストレートからくせ毛になってしまいました。」

しかし、これは一時的な症状で

６ヶ月から１年ほどで元の髪質へと戻っていきます。

（私の場合はくせ毛は、なおっておりません）

但し、投与される抗ガン剤の種類や

個人差によって髪の毛が抜ける時期や

回復までに要する時間は異なりますから

じっくりと様子を見ていきましょう。

髪が元に戻るまでの期間の過ごし方

抗ガン剤の副作用による脱毛に

よって髪の毛が少なくなり

そして、ハゲてしまうと

相当なショックでダメージになります。

精神的に落ち込み、ショックになり

誰にも会いたくないという思いから

人との接触を避けて

引きこもりがちになる方も見られます。

更に脱毛は、見た目の変化以外にも

髪の毛が抜けて頭皮が露わになった状態で

そうなると頭部が外傷を受けやすくなったり

紫外線による頭皮のダメージが気になってきます。

髪の毛が元の状態に戻るまでの期間は

最低でも６ヶ月から１年ほどかかります。

毛が生えてくるまで

薄毛と付き合っていくために

サポートするアイテムについて

ご紹介致します。

・カツラ（ウィッグ）の使用

カツラ（ウィッグ）を使用することで

脱毛後に髪の毛が生えるまでの期間中に

脱毛による見た目を和らげて

精神的な苦痛やストレス

不安な思いを緩和させる効果が期待できます。

人と接するのも苦にはならないと思います。

また頭部を紫外線から守り

衝撃などを和らげる効果もあります。

カツラ（ウィッグ）を使用する際

「不自然に見えてしまうのではないか」

と心配される方もいるようです。

今は様々なメーカーから

カツラ（ウィッグ）が販売されており

違和感なく自然な形で付けることが

できるものが多く登場しています。

購入する際はどれを選べばよいか

迷ってしまうということもあります。

先ずは、医療用とファッション用の

どちらを選ぶか決めましょう。

決めるポイントは

機能や着け心地、デザインなどです。

日々着用し日常的に使用するものですから

カツラ（ウィッグ）に求める機能や

見た目を明確にすることが重要になります。

一般的に医療用のものは

頭皮に直接触れることを

考えて作られているので

綿100％など肌への刺激が

比較的少ない素材を

使用しているものが多いです。

また通気性がよくないと

頭蒸れ蒸れ状態になりますから

蒸れにくいものなど

頭皮への負担を抑えた

製品もあります。

一方でおしゃれな物は

デザインにこだわっているため

着けるのが毎日楽しくなるような

カツラ（ウィッグ）を見つけやすいと思います。

可能であれば事前に試着をして

見た目や着け心地のチェックを

しておくと安心ですね。

サイズが合わないとせっかく作っても

自然な見た目にならないこともあるため

脱毛前の写真を前後左右トップなどの

方向から撮影しておくと

オーダーメイドする際に役立ちます。

使用する抗ガン剤で脱毛が起こりやすいと

わかっているのであれば

前もってカツラ（ウィッグ）を

用意しておくと安心です。

脱毛前に準備ができていれば

治療に専念できますよね。

・帽子の着用　

帽子は似合う似合わないがありますが

見た目の印象が影響しますし

頭皮の保護という役割のほかに

髪の毛が抜けて衛生面が保てないことから起こる

感染のリスクを抑える効果が期待できます。

自分の好みの帽子を探してみてはどうでしょうか。

また帽子をカツラ（ウィッグ）の

上から被って使用することも可能です。

注意したいのが髪の毛があるときと

ないときではサイズ感が異なるということです。

髪の毛が抜けてしまうと隙間ができてしまうので

脱毛前は快適にフィットしていた帽子でも

サイズの誤差には注意しましょう。

脱毛後もフィット感を微調整できるような

伸び縮みするニット製の帽子などがオススメです。

また、スカーフやバンダナなどもオススメですね。

抗ガン剤治療後の育毛を早めるためにできること

・仕事と休息のバランスを意識した規則正しい生活を

治療後１～２ヶ月、髪の毛の生え始めといわれるこの時期は

髪の生え方がまだ安定していない状態です。

心身のストレスによる影響を受けやすいため

規則正しい生活を心掛けながらできるだけ

ストレスのかからない工夫をしましょう。

生活のリズムを意識し規則正しく過ごすことができれば

代謝アップへのよい影響も期待できます。

特に午後１０時から午前２時に十分に睡眠をとることで

（昔よく言っていた髪の毛にいいゴールデンタイムです）

代謝が活発になり育毛効果が期待できます。

十分な睡眠をとるためにも、日中に長く昼寝をしすぎない

適度に無理のない範囲でストレッチや体操などで

体を動かしほどよい疲労感を得られるように

するなどといった工夫も大切です。

活動と休息のバランスに着目して

メリハリのある生活を意識してみましょう。

・栄養バランスの取れた食事をとる

食事の面では三食をキチンと摂取し

栄養バランスを考慮した食事をすることが大切です。

アミノ酸を含んだタンパク質は

髪の毛の基本成分であるケラチンのもとにもなります。

肉や魚はもちろん、卵、豆腐や納豆などの大豆食品

牛乳などから摂取することができます。

・日中は軽めの運動を行う

軽めの運動は全身の血液循環を促す効果があります。

頭皮への血行促進にもつながるため、ストレッチや体操

ヨガやウォーキングを日中の活動として取り入れてみるとよいでしょう。

ほどよい気分転換にもなり心身をリフレッシュさせる効果もあります。

なお運動は体調の良いときに行うようにして

無理はしないということが大切ですね。

・頭皮ケアの一環として頭皮マッサージを行う

すこやかな発毛を促すために

頭皮ケアの一環として頭皮マッサージがオススメです。

側頭部や頭頂部を気持ちがよいと

感じる力加減でしっかりとマッサージします。

指の腹で持ち上げるようなイメージで行ってみましょう。

爪で頭皮を傷つけないようにあらかじめ

爪先を短くしておくことも大切です。

シャンプーやリンスの際に合わせて

日々の習慣として取り入れると良いとおもいますよ。

・頭皮を清潔に保つためにシャンプーをする

発毛・育毛には清潔な頭皮を

キープすることが欠かせません。

抗ガン剤の治療によって頭皮が

敏感な状態になっている場合には

無添加で低刺激のシャンプーを選択して

優しく洗っていくようにした方がいいですね。

コンディショナーは

毛につけるようにして

しっかりと洗い流して

コンディショナーが毛根に

残らないようにすることで

頭皮トラブルを回避することができます。

また

シャンプーをする時は

熱い湯ではなく

ぬるま湯などで

頭皮への負担を

減らしたほうが

頭皮にはいいですね。

まとめ

抗ガン剤治療では

しばしば脱毛症状が見られます。

中でも髪の毛の脱毛は見た目の印象に特に影響します。

髪の毛がなくなってしまった自分を受け入れることができない

治療を拒否してしまいたいとさえ思ってしまうほど

脱毛はメンタル面に大きなダメージを与えてしまします。

治療の期間は脱毛も継続することになりますが

治療が終了すれば徐々に髪の毛が生えてきます。

（稀に髪の毛が復活しない人もおります）

治療期間中はカツラ（ウィッグ）や帽子、バンダナなど

見た目の印象の変化をサポートするアイテムを上手く活用し

抗ガン剤治療中も前向きに自分らしく過ごしていきましょう。