ご覧いただきありがとうございます。
「ツカコッコー」です。
どうぞよろしくお願い致します。
と握手した相手か、もしくは自分か、
2人に1人のどちらかの人が、
がんになる時代となりました。
先日、私の知人が59歳の若さで
咽頭がんで亡くなりました。
その方は、スポーツマンで筋肉トレーニングや
メンタルトレーニングなども
専門にやってらっしゃいました。
しかし、筋肉は鍛えることが出来ても、
細胞レベルまでは鍛えることは出来ず、
がん細胞にうち負けました。
そんな、彼を悼みこの記事を綴りました。
がんは、早期発見した方が存命率も格段に上がります。
早期発見のための検査方法
咽頭がんを早期発見するための検査方法は、
上述した3種類のどれに該当するのかによって若干異なります。
上咽頭がん
上咽頭がんの基本的な検査方法には、
鼻や耳の奥に光を当てて観察する
「視診」と摘出した病変の一部を
顕微鏡で調べる「生検」があります。
特に視診においてはファイバースコープなどを
挿入することで異常が生じている患部を
直接見ることもできるため、
早期の診断につなげやすくなります。
また、これ以外の方法としては
喉の奥に直接指を入れて頸の周辺のリンパ節の
腫れを確認しながら行う「触診」も挙げられます。
ただし、この検査方法ではある程度がんが進行し
上咽頭内でがんが広がっているだけでなく、
リンパ節にも転移していなければ、
がんを察知することは難しいため
早期発見にはつなげづらいという特徴もあります。
これらに加え、頸のリンパ節への転移を確認する際に
行われる「超音波検査(エコー検査)」や、
がんの広がり方を確認する際に行われる
「CT検査」「MRI検査」「PET検査」
なども上咽頭がんの検査方法として挙げられます。
中咽頭がん
中咽頭は上咽頭に直結しているだけでなく
鼻や耳の穴を通すことで触診や視診が可能となるため、
基本的な早期発見のための検査方法は
上咽頭がんの場合と変わりません。
また、摘出した組織を顕微鏡で観察する生検や超音波検査、
CT検査、MRI検査、PET検査に
関しても上咽頭がんと同様に行われます。
下咽頭がん
下咽頭がんの場合も触診や視診をはじめ、
生検や超音波検査、CT検査、MRI検査、PET検査が
基本的な早期発見のための検査方法となることは変わりありません。
しかし、下咽頭がんに限定した場合、
「上部消化管内視鏡検査」が行われることもあります。
上部消化管とは具体的にいうと食道や胃のことを指し、
下咽頭はこれらの器官に近いことから
下咽頭がんと共に食道がんや
胃がんが併発していることがあります。
上部消化器官内視鏡検査とはこのような
上部消化器官に生じるがんを発見するための
検査でもあることから、下咽頭がんの検査と共に
行われることが多くなっています。
咽頭がんを引き起こす要因
咽頭がんを引き起こす原因については
いまだ解明されていない部分が多く、
はっきりとしたことは言及できません。
しかし、以下のものは大きく関係しているといえます。
喫煙
咽頭がんには喫煙が大きく関係していることが分かっており、
このことは喫煙率が女性に比べて高い男性の方が
咽頭がんの発症率も高いというデータにも表れています。
また、世界的にみて咽頭がんの発症率が
高いインドにおいて、
かみタバコが広く親しまれていることにも
咽頭がんと喫煙の深い関係は窺い知ることができます。
飲酒
喫煙と並んで咽頭がんを引き起こす要因として
挙げられることが多いのが飲酒です。
喫煙の場合もそうですが長期間にわたる度を過ぎた飲酒は
喉への負担が大きく、このことは、お酒を飲みすぎた翌日の
声枯れなどで実感したことがあるという方も多いかもしれません。
このような生活習慣によるダメージが
同じ部位に継続して与えられる状況が続くことは
咽頭に限らず、喉頭がんなど、
がんを引き起こす要因になることが多くなり、
年齢や、性別にかかわらず節度を
持つことが必須となります。
熱い飲食物
熱すぎる飲食物は飲み込んだときに
中咽頭から下咽頭に大きなダメージをおよぼします。
このことは継続性がなければがんを
引き起こす要因となる可能性は低いですが、
日ごろから熱い飲食物を口にしている場合は注意が必要です。
貧血
因果関係についてはよく分かっていない
部分が多いですが、貧血(鉄欠乏症貧血)
の症状がみられる女性に下咽頭の輪状後部と
いう部位にがんができるケースは多く報告されており、
条件は限定的ではありますが
貧血も咽頭がんを引き起こす要因のひとつといえます。
咽頭がんの主な治療法
咽頭がんの主な治療法は
「外科治療」「放射線治療」「化学療法」の3種類となります。
しかし、その方法に関してはがんが生じる部位によって若干異なります。
外科治療
外科治療では、がんそのものやリンパ節を手術によって摘出します。
しかし、上咽頭がんの場合は基本的に
放射線治療が中心となるため外科治療は殆ど行われません。
その一方で中咽頭がんの場合、
リンパ節とその周辺の血管や筋肉、
神経を切除する「リンパ節郭清」や
がんそのものの切除、手術箇所に対して行う
「再建手術」などのさまざまな外科治療を行います。
このうちリンパ節郭清では頸の周辺にむくみやこわばり、
肩の運動障がいといった後遺症が残ることがあります。
また、その他の外科治療の場合も
呼吸機能や咀嚼機能などに後遺症が残ることがあり、
再発率も完全になくなることは稀です。
下咽頭がんに関しては、発見された段階で
ある程度進行していることが多いため、
放射線治療や化学療法だけで完治する可能性は低く、
外科治療が中心となります。
下咽頭がんに対する外科治療も
また基本的にはがんやリンパ節を切除することとなり、
切除する部分が広いほど発声や
食べ物を飲み込む機能に後遺症が残ることがあります。
また、この場合も再発率が完全になくなることは少なく、
手術後も慎重な経過観察が必要です。
放射線治療
放射線治療ではX線などの放射線を
皮膚に通して照射することで
がん細胞の増殖を抑え、
がんの完治を図ります。
この治療法は上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭がんの
いずれの場合でも行われることが多く、
場合によっては外科治療や化学療法と
並行して行われることもあります。
放射線治療を行うと照射を行った箇所に
皮膚に炎症が生じ、喉の渇きや発生障害
などといった副作用が表れることがあります。
また、これらの副作用の中には
放射線治療実施後3か月以内に症状が
表れるものと、3か月以上が経過してから
表れるものとの2種類が存在致します。
化学療法
抗がん剤を投与する化学療法もまた
上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭がんのいずれの場合でも行われます。
ただし、化学療法は単独で行われることは極めて少なく、
外科治療や放射線治療に対する補助的な治療として
行われることが基本となっています。
化学療法の副作用としては、
正常な細胞にも抗がん剤が作用することで生じる
脱毛や口内炎、下痢、白血球や血小板数の減少が多く、
さらに重いものだと
肝臓や腎臓に表れる障害なども挙げられます。
また、化学療法は外科手術や放射線治療と
並行して行うことが多いため治療パターンは多岐にわたり、
行った治療内容によって再発率も大きく異なります。
まとめ
上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭がんの
3つに分類できる咽頭がんは、
発症する箇所によって
症状や治療法が異なることもございます。
そのため、咽頭がんと一括りにするのではなく、
咽頭がんに分類される3種類のがんのうちの
どれに該当するのかということまで認識をし、
それに応じた情報を収集することも
咽頭がんの患者さんには求められます。
また、咽頭がんを引き起こす要因は
解明されていない部分も多いものの、
飲酒や喫煙といった生活習慣が
大きく影響することは確実視されており、
それらを嗜んでいる方はより注意が必要です。