おはようございます。
「ツカコッコー」です。
知っていますか?転移しやすいガン 再発しやすいガン
今や日本でも死亡原因の第1位を占め2人に1人がガンになり
3人に1人がガンで死亡する時代だといわれています。
私は身内をガンで3人亡くしておりますので
けして他人ごとではございません。
ひと昔前ではガンといえば
不治の病として恐れられていましたが
現代では医療技術や医薬品の発達によって
完治できる種類のガンも増えてきました。
ガンになったからといって最悪のケースばかりを
悲観視する必要は必ずしもありませんが
かといって楽観視できるものもありません。
例え一度は治癒したガンでも
しばらくすると再発したり
他の臓器に転移してしまうこともあります。
このような場合はその後の経過も悪くなることが多く
慎重に様子を見ながら検査や治療を続けていく必要があります。
主治医と相談しながら治療方針を決めていくためにも
ガンの性質や誤解されやすい転移と再発の違いなどを
きちんと知っておくことが大切です。
ガンの転移、再発、転移再発
一般的に、ガンの転移と再発は同じような意味だと誤解されがちです。
しかし実際はメカニズムや定義など様々な面で相違点があり
同じものだと混同していると担当医との意思疎通や
症状の進行具合などを見誤ってしまうこともあるので注意が必要です。
<ガンの再発>
まず「ガンの再発」についてですが
これは最初にガンが生じた場所にあった細胞が
取り切れずに残ってしまい
同じ場所で再度増殖して症状を現してしまうことを指しています。
抗がん剤や放射線などの治療によって効果が出て
一時的にガン細胞が縮小したとしても
生き残った細胞がその後再び増殖を始めて
成長するケースも決して珍しくありません。
<ガンの転移>
一方の「ガンの転移」というのは
最初にガンが生まれた場所とは違う場所までガン細胞が移動し
そこで新たに増殖して病巣を作ってしまう状態を指します。
最初に出来た場所から移動するには血液や
リンパの流れを利用するのが一般的ですが
最初に発生した場所からガン細胞が浸潤して
周囲の臓器に腫瘍が癒着してしまい
そこで新たにガン細胞が増殖してしまうことも
ガンの転移と呼ばれることになります。
<ガンの転移再発>
また、単純に再発と転移という違いだけでなく
それぞれの特徴を併せ持った
「転移再発」と呼ばれるものもあります。
ガンが一度治癒しても再発する可能性が
あるというのは前述の通りですが
再発は必ずしも前回と同じ場所で
起こると決まっているわけではありません。
最初に出来た場所から遠く離れたところで
再発してしまった場合には
特別に転移再発という表現が用いられることもあります。
このように、ひと口にまとめられがちなガンの転移と再発ですが
詳しく見てみると発生の過程に大きな違いがあることがわかります。
担当医などはこの違いを踏まえた上で病状の説明などを行うので
意思疎通をうまく交わすために患者側も
正確な知識を身に付けておくことが大切です。
転移しやすいガン、再発しやすいガン
<ガンの転移が発生しやすいタイプ>
まず、「ガンの転移が発生しやすいタイプ」としては
膵臓ガンや乳ガン、皮膚に出来るメラノーマ
と呼ばれる悪性黒色腫などが挙げられます。
この他、卵巣ガンや進行が速く恐ろしいガンとして知られている
スキルス胃ガンなどは周辺組織への浸潤が起こりやすいタイプとして知られています。
これとは逆に、転移が発生しにくいタイプは
子宮頸ガンや甲状腺ガンなどがあります。
「乳ガン」は、主に女性の乳房の中に
多く存在する乳腺という場所に発生する癌です。
患者の大部分は女性ですが
ごく稀に男性にも発生することがあるので油断はできません。
乳ガンの特徴としては
悪性腫瘍そのものが小さかったとしても
早期の段階から周辺組織に転移や浸潤しやすく
脇の下のリンパに近いために離れた臓器へも
転移が起きやすいという点が挙げられます。
「膵臓ガン」は、自覚症状がほとんど出ないまま
重症化してしまうためサイレントキラーとして恐れられていますが
膵臓の周囲に肝臓や胃などの重要な臓器が
集まっているため転移しやすく、注意が必要となります。
臓器の他に大きく太い血管や神経もあり
これらを通して離れた臓器まで遠隔転移しやすくなります。
「胃ガン」は主に表層の粘膜にまず発生しますが
組織の内部まで浸潤すると血管や
リンパ管が数多く通っているため
ここを介して転移するリスクが高まります。
特にリンパ行性転移と血行性転移の発生率が高く
それに次いで腹膜転移も起こりやすくなります。
<ガンの再発が発生しやすいタイプ>
一方で、「再発しやすいタイプ」には転移や
浸潤しやすいタイプが含まれていますが
上述したものの他に肝臓ガンや食道ガン
膀胱ガンに大腸ガンなどが存在します。
この中でも肝臓ガンは特に再発率が高く
手術を受けても3年以内に50%
5年以内になると80%ものケースで再発すると言われています。
肝臓ガンの場合は肝炎ウィルスが
大きな原因の一つとして知られていますが
このウィルスは手術を受けても臓器に存在し続けるため
これが新たなガンを発生させると見られています。
もちろんここであげた種類が必ずガンの転移や
再発を起こすというわけではありませんが
リスクが高いので注意深く経過を見ていくことが必要となります。
どのようにしてガンの転移は起きるのか!?
人間の身体は、毎日膨大な数の新しい細胞が生まれて
古くなった細胞と交換が行われています。
こうすることで身体の機能や形を
正常に維持し続けているのですが
年齢を重ねていく中で新たな細胞を
作り出す遺伝子にも傷がつき
突然変異などのエラーが
多く発生するようになってしまいます。
こうして生まれた細胞こそがガン細胞と呼ばれるもので
実はこの癌細胞も毎日5,000個という
非常に多くの数が生み出されているのです。
こんなにもガン細胞が生まれているのに
ガンにならない健康な人というのは
体内にもともと持っている免疫機能が
正常かつ効果的に働いていることになります。
免疫機能は発生したガン細胞に取りついて老廃物として
体外へ排出してくれる作用があるため
ガン細胞が病巣として増殖することがないのです。
免疫機能が正常に働いてさえいれば
ガン細胞の悪影響が出ることはないのですが
加齢による衰えや乱れた生活習慣
過剰なストレスなど様々な原因が
複合的に重なることで免疫機能が落ちてしまうのです。
この僅かな隙をついてガン細胞が増殖し
悪性腫瘍となって成長することでガンに罹患してしまうのです。
悪性腫瘍は周辺の細胞に蓄えられた
栄養分を奪い取ってどんどん成長し
周辺細胞を破壊しながら取り込んで大きくなっていきます。
表層部分にできていた悪性腫瘍も成長を進めるにつれて
徐々に細胞の奥深くにまで浸潤し
やがて細胞壁などを突破して
外へと解き放たれてしまうことになります。
これによって周辺の他の臓器などにガン細胞が付着し
そこを起点として新たに増殖を繰り返すようになってしまいます。
ガン細胞が浸潤した先に血管やリンパがあれば
そこから内部に侵入して血液やリンパ液に
ガン細胞が乗り込んでしまい
身体のあらゆる部分へ運ばれてしまいます。
ご存知のとおり私たちの身体の血液は心臓を起点として
全身にくまなく届けられているため
一度血管やリンパにガン細胞が入り込んでしまえば
全身がガンの転移のリスクに晒されることになります。
ガンの転移はこのようなメカニズムで発生し
場合によっては体中に新たなガンが次々とできてしまう
可能性もあるので注意が必要とされています。
どのようにしてガンの再発は起きるのか?
様々な検査によってガンと診断された場合
悪性腫瘍が出来ている場所や大きさなどを
確認した上で切除手術が行われることになります。
患部を開腹したり内視鏡や腹腔鏡などの先端技術を使って
目視でガン細胞を全て取り除いていく必要があります。
ただ、あくまでも人の目と手で行われる手術であるため切除には限界もあり
見えにくい部分にあったものや小さなものは見逃してしまうこともあります。
最初に手術を行った時に既にガンの転移が発生していた場合
それが微細なものであれば見つけることも難しいので
全てを完璧に取り除くことはまず不可能です。
このため、手術を行って悪性腫瘍を切除したとしても
完治したとは言いきれず、残っていた僅かなガン細胞が
時間をかけて新たに増殖してしまうこともあります。
再発はこのようなメカニズムで起きるのですが
目に見えないような微細なガン細胞対策として
再発を予防する目的で手術と同時に抗がん剤などによる
化学療法も同時に行われることが一般的です。
抗がん剤が的確に効けば、微細なガン細胞まで全て排除することができるのです。
ほとんどのガン治療において、このように手術と
化学療法の両立が選択されていることから見ても
ガンの再発がいかに多いかということが窺い知れます。
ガンの転移や再発によくみられる兆候とは?
ガンが見つかって切除手術を受けたとしても
その後5年間はガンの転移や再発が
見つかることも多いので安心することはできません。
もちろん5年経過した後でも可能性はあるので
常に油断せず自分の体の状態に気を配っておくことが大切なのです。
ガンの転移や再発がいつ発生するかは全くわからず
個人差も大きい病気なので統計として出ているものを
自分にそのまま当てはめることも難しいのです。
ガンの転移や再発を完全に防ぐことは不可能と考え
身体に新しい痛みや違和感などがないかを
十分に注意して生活することが大切です。
ガンの転移や再発が起きた場合
よく見られる兆候や注意しておくと
良いポイントがあるので知っておくと役に立ちます。
<1つ目>
まず1つ目は、一番最初に出来た時のガンの場所や痛み
症状などの特徴を覚えておくということです。
ガンはその種類によって痛みの強さや症状が異なってきます。
例えば、乳ガンなら胸に硬いしこりが現れて
肺ガンなら熱もないのに何ヶ月も酷い咳が続くといった特徴があります。
初期は自覚症状のない種類のガンも多いですが
自分が気付いた段階で発生場所や痛みなどの
特徴を把握しておくと再発した場合の早期発見に役立ちます。
別の場所にも似たような痛みやしこりなどを感じれば
転移が疑われるのでこちらも早期発見できる可能性が高まります。
<2つ目>
2つ目は、最初に出来たガンの症状以外に現れた
些細な身体の変化にも敏感になるということです。
例えば、胃ガンと診断されて手術や
治療を行った経験のある患者の場合は
胃の痛みや吐き気などの胃ガンの
症状経験もあるため敏感に反応しますが
便秘や血便といった他の臓器が
原因になっている症状には無頓着になりがちです。
しかし、実際にはこのような大腸症状は胃ガンから
転移した大腸ガンによって引き起こされている可能性もあり
気にせず放置していると手遅れになってしまう可能性もあります。
何らかのガンに罹患した経験のある人の場合は
治療中や治癒しているに関わらず
身体中へ転移している可能性を考え
様々な症状や痛みを軽視することなく
検査を行うことが大切です。
<3つ目>
3つ目は、ガンの発見に役立つ
腫瘍マーカー検査などを定期的に行うことです。
ガンは身体に何らかの症状が現れてから
検査を受けて発覚することが多いのですが
それを待っていると手遅れになる危険性も高まります。
ごく小さなガンの転移や再発は
自分では気付くことができないので
やはり定期的に病院を受診したり
検査を受けることが重要になります。
検査には内視鏡やX線検査の他
CTやMRIなど様々なものが有効ですが
血液を用いた腫瘍マーカー検査も効果的です。
これは特定のガンに罹患した時に
血液中に増える成分を計測することで
ガンの存在を早期発見することができます。
精度は100%ではなく疑陽性や偽陰性なども起こるので
あくまで目安という扱いですが
客観的に数値を計測できるため非常に便利です。
ガン患者の治療成果の確認や経過観察によく行われていましたが
近年ではインターネットで申し込みや
検査結果の受け取りなどを行えるサービスも普及してきています。
個人的な健康診断の一環として行うこともできるので
心配な人は一度受けてみるのもいいかもしれません。
まとめ
ガンという病気は、発症率は低くても女性だけでなく
男性も起こり得る乳ガンや
再発率の高い肝臓ガンなど決して油断できません。
一度は完治したとしても、転移や再発が起こり得るのです。
但し、転移や再発にみられる兆候や
傾向を逃さず早期に見つけることができれば
予後は大幅に改善することが可能です。
自分の体のことは自分しか気付いてあげられません。
ガンになったことのある人は
決して油断することなく気を配っておきましょう。
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