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「ツカコッコー」です。

 

 

腎臓ガンは数種類あるの知ってましたか!?

 

 

 

今は2人に1人はガンに

なるといわれる時代になりました。

様々なガンに対して

色々関心が高まっていますが

今回はその中のひとつ

「腎臓ガン」について考えてみましょう。

 

 

腎臓は老廃物を尿として排泄し

体内の水分量や電解質

PHの調整や血圧の調整にも

関与している重要な臓器です。

この臓器がガンになると

どのような症状が現れるのでしょうか。

また、腎臓ガンにも複数種類があり

それぞれ治療法が異なるのです。

 

 

腎臓ガンは複数種類ある

 

 

腎臓ガンは約10万人に6人ほどが

罹患するといわれている疾患で

ガン全体で見るとわずか

1%の割合となります。

他のガンに比べると少ない印象ですが

年々患者数は増加傾向にあるようです。

 

 

腎臓ガンの生存率は

進行具合によって異なり

5年生存率は転移が

見られなければ

90%以上といわれています。

 

 

但し、他の臓器などに転移が

進んでしまっている場合は

進行度Ⅲと呼ばれるステージで70~80%

進行度Ⅳと呼ばれるステージで30%と

大きく減少してしまうのです。

 

 

また、ひとことで腎臓ガンと

いっても複数の種類があり

大まかに

「腎細胞ガン」「腎盂尿管ガン」の

2つに分類されます。

 

 

・「腎細胞ガン」と「腎盂尿管ガン」の違い

腎臓はお腹のあたりに

左右に各1個ずつ存在していて

大人のこぶし大の

ソラマメに似た形状の臓器です。

 

 

この腎臓で尿が作られる

「腎実質」にできたガンは「腎細胞ガン」

尿が集まってくる部分である「腎盂(じんう)」

から尿管にできたガンは「腎盂尿管ガン」

呼ばれています。

この2つは悪性腫瘍に分類されますが

一方で良性腫瘍に分類されるものも

いくつかございます。

 

 

・腎臓にできる良性腫瘍の種類

腎臓にできる腫瘍のうち

良性腫瘍と呼ばれるものには

以下のものがあります。

・腎血管筋脂肪腫

・オンコサイトーマ

・低悪性度多房性嚢胞型短明細胞

 

 

腎血管筋脂肪腫は良性腫瘍の中で

もっとも頻度が高く広く知られている病気で

大きさが5cmを超えてくると

自然破裂の危険性が高まるため

摘出することがあります。

 

 

但し、良性腫瘍の場合は

悪性腫瘍のように

他の臓器に転移することや

体に悪影響を及ぼす可能性は低いため

腎血管筋脂肪腫のような

一部を除き基本的に手術は

不要とされているようです。

 

 

しかし、腎臓ガンにおける

良性腫瘍・悪性腫瘍の鑑別は

難しいとされていて

腫瘍をとってみなければ

ガンなのかを断定できないという

こともあるためそうしたケースでは

良性腫瘍であっても手術する場合があります。

 

 

・腎臓ガンの原因

上述のような良性腫瘍ではない

腎臓ガンの原因として

現在考えられている

要因は2種類あります。

・生活習慣、環境因子、喫煙や肥満などと

・遺伝因子

 

 

喫煙・肥満は様々なガンの

リスクファクターとなりうる生活習慣で

腎臓ガンにおいても喫煙の習慣や

肥満により発症するリスクが

高まることが指摘されています。

 

 

また、遺伝的な要因の関連についても

研究が行われていますが

腎臓ガンの原因として

ハッキリとしたものは

まだ明らかになっていない

というのが現状です。

 

 

腎細胞ガンの特徴

 

 

腎細胞ガンは50~60歳代の

男性に多いといわれる疾患で

男性は女性の2倍、腎細胞ガンに

なりやすいといわれています。

 

 

腎細胞ガンは腎臓内で尿をつくる

「腎実質」と呼ばれる部位にある

尿細管の細胞がガン化したものを指し

初期の段階では症状が出ないことが

ほとんどのため罹患していても

気づかないケースも少なくないようです。

 

 

そのため、別の目的で検査を受けた際に

偶然発見されたというケースは

腎細胞ガンの発見理由の約7割にも

なるといわれています。

 

 

以前は血尿・疼痛・腫瘤が腎細胞ガンの

特徴的な症状だとされていましたが

現在はこれらの症状が現れる前に

検査などで発見されるケースがほとんどです。

 

 

また、腎細胞ガンは肺や骨に転移しやすく

先にそれらの症状が発見され

その後の検査で腎細胞ガンの

存在が明らかになる場合もあります。

肺に転移している場合、咳や痰、血痰がみられ

骨に転移した場合は手足の痛みやしびれといった

症状が現れやすいようです。

 

 

更に腎細胞ガンが進行すると

以下のような症状も現れます。

・血尿

・腰背部痛

・腹部のしこり

・足のむくみ

・食欲低下、吐き気や嘔吐

・腹部の腫れ

 

 

これらの症状が出てから

腎臓ガンと判明した場合

他の臓器へ転移している

可能性が高いため

転移を想定して

検査を実施しなければなりません。

 

 

また、腎臓ガンは腎臓の様々な箇所に

多発するという特徴もあり

ある一箇所で腎臓ガンが

見つかったとしても

詳細な検査を行うと

腎臓の別の場所に

更にガンがみつかったと

いうケースもあるのです。

 

 

腎盂尿管ガンの特徴

 

 

腎実質で作られた尿が集まる部位を

「腎盂」と呼び、ここに集まった尿は

尿管を通って膀胱へ流れていきます。

この腎盂と尿管にできるガンが

「腎盂尿管がん」と呼ばれるもので

このガンは腎盂の内側にある

「尿路上皮」といわれる粘膜に

発生するケースがほとんどです。

 

 

発症のピークは70歳代の

男性が発症するケースが

多いといわれていて

その比率は実に女性の2倍になります。

また、3~5割の人は

膀胱ガンを併発すると言われております。

 

 

腎盂尿管ガンの主な症状として

以下のようなものがあげられます。

・血尿がでる

・腰背部痛、脇腹の痛み

・排尿痛、頻尿

 

 

腎盂尿管ガンの際の痛みは

尿管結石に似ていて

激しいお腹の痛みを伴いますが

この痛みが出たり消えたりを

繰り返すことが特徴です。

 

 

腎盂尿管ガンに罹ると

尿管の組織がガン化

することにより腎盂で

作られた尿が流れなくなり

腎臓内に留まってしまうため

腎臓の働きが悪くなってしまいます。

 

 

この場合、もう片方の腎臓の機能が

正常であれば働きを補ってくれるため

腎不全のような症状が出る心配はありません。

腎盂尿管ガンの原因として

考えられているのが

喫煙やフェナセチンと

呼ばれる成分が含まれた鎮痛剤の使用です。

 

 

フェナセチンは古くから鎮痛目的で

使用されてきた解熱鎮痛薬ですが

腎障害や腎盂尿管ガンのリスクが

高まると判明したため現在供給は中止されています。

 

 

腎臓ガンの検査方法

 

 

腎臓は背中側にある臓器で

周囲を分厚い脂肪に覆われています。

初期段階の腎臓ガンは症状が

ほとんど現れないという特徴があるため

検査で発見することが重要となります。

 

 

腎細胞ガンの検査方法

 

腎細胞ガンの発見には

主に下記の検査が行われます。

・腹部超音波検査(エコー検査)

・CT検査

・MRI検査

・PET検査

・血液検査

・生体検査

・骨シンチグラフィ

 

 

<腹部超音波検査、CT検査、MRI検査>

腎臓ガンの早期発見に

力を発揮する検査が

腹部超音波検査

確定診断として

活用される検査がCT検査です。

 

 

腎臓ガンは腹部超音波検査で

発覚するケースが多くあります。

CT検査では造影剤を使用しますが

腎機能が弱いなどの理由によって

造影剤の使用が難しい場合は

MRI検査を行うことがあるようです。

 

 

しかし、ペースメーカーを

使用している人やなんらかの

金属が体内に残っているという人は

MRI検査を受けることができないので

CT検査もMRI検査もできないという人は

別の検査方法が検討されます。

 

 

また、腎臓ガンで

転移が最も多い部位は肺と

いわれているため

そうした転移の有無を

調べるために胸部のCTも行われます。

 

 

<血液検査>

腎細胞ガンに罹っている人が

血液検査を行うと

下記の項目で異常な数値がみられます。

・血小板数・総タンパク数値の低下

・CRP(C反応蛋白)

・LDH(乳酸脱水素酵素)

・アルカリフォスファターゼ

・AST、ALT

・クレアチニン数値が高い

 

 

CRPは体内に炎症が

起こっていると上昇する数値で

腎臓ガンの手術前に

この数値が高い場合

再発のリスクが

高くなると報告されています。

 

 

LDHは細胞が破壊されると

数値が上昇し骨へ転移している場合は

アルカリフォスターゼの数値が上昇するため

これらの数値変化も重要なチェック項目のひとつです。

 

 

また、腎臓ガンを発症した患者の中には

ASTやALTに代表される肝酵素の

上昇がみられるケースもあるほか

腎臓ガンによって腎機能が

低下するとクレアチニン値も上昇します。

 

 

腎臓ガン以外のガンであれば

血液検査で腫瘍マーカーと呼ばれる物質を

調べることで発見できますが

腎臓ガンでは診断に有用となる

腫瘍マーカーが存在しないため

このように多数の項目の数値変化を指標とするのです。

 

 

<生体検査>

組織の一部を採取し顕微鏡などで

詳しく調べる「生体検査」は

病変の悪性・良性を鑑別する際に実施されるほか

CTなどの検査で確定診断に

至らなかった場合に行われます。

 

 

上記にあげた方法以外にも

腎臓ガンの進行度が早く骨への転移の

可能性があると判断された場合には

骨シンチグラフィ検査を

他臓器への転移が疑われる場合には

PET検査を行うこともあります。

 

 

PET検査は特定の薬剤を使用し画像で

ガン細胞と正常な細胞を見分けるため

一度で全身のガンを調べることができ

早期のガンも発見できるという

メリットがあります。

 

 

腎盂尿管ガンの検査方法

 

腎盂尿管ガンの検査方法として

主流である下記の検査をご紹介します。

・膀胱鏡検査

・尿細胞診検査

・排泄性腎盂造影

・逆行性腎盂造影

・尿管鏡検査

 

 

<膀胱鏡検査>

腎盂尿管ガンの代表的な

症状としてあげられる血尿ですが

この症状がみられる場合は膀胱鏡検査を行います。

この検査は膀胱内の様子を観察し

膀胱にガンが発生していないか

また尿管は左右に存在するため

どちらから血尿が出ているかを確認していくものです。

 

 

<尿細胞診検査>

尿細胞診検査は顕微鏡で

尿中にある移行上皮細胞を調べる検査です。

この検査を行った際にガン細胞が発見されると

50~60%の割合で陽性となります。

 

 

<排泄性腎盂造影>

腎盂尿管ガンの検査で

特に重要なものが排泄性尿管造影検査です。

この検査は造影剤が腎臓から

尿へ排泄されるまでの間に数枚の

レントゲンを撮影するもので

造影剤の影響で尿が白く写るため

尿路の形、尿の流れを把握することができます。

 

 

尿管ガンを発症している場合には腎盂

尿管の上部が拡張しているケースが多いため

そのような異常を発見できる検査です。

腎盂尿管ガンの場合、9割もの人が

この検査で異常を発見されるため

非常に重要視されております。

 

 

<逆行性腎盂造影>

逆行性腎盂造影検査は排泄性尿路造影を行なった際に

上部の尿路がハッキリと造影されない場合に実施されます。

膀胱鏡で腎盂尿管にかけて管を挿入し

その管を通して造影剤を注入して

上部尿路の形をチェックしますが

ガンになっている部分は造影剤が

抜けて写るため把握しやすくなるのです。

 

 

<尿管鏡検査>

尿管鏡検査は逆行性腎盂造影検査を行っても

診断が困難とされた場合に実施されるもので

膀胱鏡検査で使用する管よりも

細いファイバースコープを尿管に挿入します。

この尿管鏡検査でなんらかの異常が見つかった場合

生体検査でより詳細な調査が行われるのです。

そのほか、必要に応じてCT検査やレントゲン検査

骨シンチグラフィなどが行われるケースもあります。

 

 

まとめ

 

 

検査技術の進展、向上によって

より詳細な検査が可能となり

他の臓器に転移する前に

ガンを早期発見できる時代になりました。

 

 

しかし、これまでご紹介してきたように

腎臓ガンの病変は多様であるため

実際に腫瘍をとって調べてみなければ

確実な診断ができないケースもあります。

 

 

また、腎臓ガンを発見できずに

治療せず放置してしまった場合は

1~3年で転移し、全身にガンが

広がってしまうリスクもあります。

そのため、定期的な検査を受けて早期発見し

早い段階で治療をすることが重要なのです。

 

 

腎臓を手術で摘出するような場合

腎臓がなくなってしまうことに

不安を持つ人は少なくないと思われますが

腎臓は左右に1つずつある臓器なので

正常な一方の腎臓が残ってさえいれば

日常生活に支障はほとんどありません。

 

 

腎臓ガンの患者数は

今後増えていくことが懸念されており

新たな治療法の研究が進んでおります。

 

 

しかし、上述したとおり

腎臓ガンを早期発見し

早期治療することで生存率は

大きく変わってくるため

定期的な検査はもちろん

異常を感じたときはすぐに

医療機関へ相談し

検査することが重要となりますね。

 

 

 

 

 

医療機関が近くになかったり

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最後までご覧いただきありがとうございました。